足場材の単管クランプとは?単管クランプの種類と特徴・許容荷重について解説
2024年2月22日
足場材の一つとして単管クランプがあります。単管クランプにはさまざまな種類がありそれぞれ特徴があり、どの単管クランプを使えばいいのかわからない方も多いと思います。
本記事はそんな方のために単管クランプの種類と特徴、許容荷重について解説していきます。
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そもそも足場材の単管クランプとは?
単管クランプとは緊結金具とも呼ばれ、パイプを交差する際や平行に締め付けて固定する場合に使用します。
単管パイプを結合する時に使用する柱を入れる穴と締め付け用のナットとボルトがついている部材を指します。締め付けを行う際は、インパクトドライバーやラチェットレンチを使用して固定されます。
最後の締め付けとしてトルクレンチでナットの締め付けを行いますが、単管クランプは単管の厚みや使用用途によってさまざまな種類があります。
単管パイプの特徴
単管パイプの特徴として1.8mmと2.4mmがあります。それぞれの特徴を表すと以下の通りです。
1.8mm
・単管パイプの中では軽い
・単管パイプの中では強度は強い
・やや高価
2.4mm
・1.8mmより重い
・強度は1.8mmと比べると劣る
・安価に手に入る
1.8mmの単管パイプと2.4mmの単管パイプに差がある理由は単管パイプに使われている素材が異なるためです。扱いやすいのは1.8mmですが、高価なので、用途に合わせて使い分けるとコストを減らして作業を進めることができるでしょう。
単管パイプの長さは多くあります。ホームセンターでは1mから6mまで1m単位で販売されている場所が多く、ホームセンターによっては規格外の長さが販売しています。
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単管クランプの許容荷重
単管クランプの許容荷重は以下の通りです。
種類 | 引張強度 | 許容荷重 |
直交型 | 1500kg以上 | 500kg |
自在型 | 1000kg以上 | 350kg |
引張強度、許容荷重共に自在型より直交型の方が強いです。形は同じであっても種類の違いによって強度や荷重が変わってくるため、使用時には強度や荷重に注意して使用しましょう。
足場材の単管クランプの種類と特徴
足場材の単管クランプの種類と特徴として使われる5種類の単管クランプを紹介します。
種類 | 特徴 |
直交型クランプ | 直交のみ |
自在クランプ | 自在のみ |
3連クランプ | 直交・自在 |
垂木止めクランプ | 直交・平行・自在 |
板止めクランプ | 直交・平行・コーナー型 |
直交型クランプ(直交クランプ)
直交型クランプ(直交クランプ)単体のクランプが連結して2つで1セットです。交差角度が90度に固定する時に使用する単管クランプです。直交型クランプの特徴は以下の通りです。
・角度が決まっているため強度が高い
・直角をキープできる
引張強度が1500kg以上で許容荷重は500kgまで。クランプの中で最も使用されている単管クランプです。
自在型クランプ
自在型クランプは単体のクランプが2つ連結して2つで1セットで直交型クランプと同じ形をしていますが、2つのクランプの継ぎ目が動きます。自在型クランプの特徴は以下の通りです。
・自由な角度で単管を固定できる
・直交型に比べて強度が低い
・決めた角度で固定できない
自在型クランプは足場を補強するために使用する場合が多いため、直交型クランプでは強度が足りない場合に使用します。自在型クランプだけで足場を作ることはありません。
3連クランプ(直交・自在)
3連クランプ(直交・自在)は単体のクランプが連結して3つで1セットです。直交型と自在型があります。3カ所の単管パイプを固定するときに使用します。単管クランプを使用する際はほとんどが2カ所の場合が多いためあまり使用頻度は高くないです。
垂木止めクランプ(直交・平行・自在)
垂木止めクランプ(直交・平行・自在)は単管パイプと垂木を固定するクランプです。垂木を90度に固定する「直交型」、垂木を横並びに固定する「平行型」、垂木を自在に調節する「自在型」があります。
他のクランプと同様に直交型が一番強度が高いです。垂木とクランプを固定する際、クランプのネジ穴にビスを打ち込んで固定するのが特徴です。
板止めクランプ(直交・平行・コーナー型)
板止めクランプ(直交・平行・コーナー型)は、板を挟み込むように使用され留め金がコの字になっています。
クランプと留め金が90度の「直交型」、クランプと留め金が横並びに固定する「平行型」、留め金が2カ所ついている「コーナー型」があります。
クランプと一緒によく使用する資材・道具
クランプと一緒によく使用する資材・道具は以下の通りです。
・ラチェットレンチ
・固定ベース
・フックボルト
一つずつ説明していきます。
ラチェットレンチ
ラチェットレンチは単管クランプのボルトやナットを閉めたり緩めたりする場合に使用する工具です。特定の方向のみ回転する構造なのでヘッドを外す必要なく作業が行えます。
またヘッドにはサイズがあり、ボルトやナットのサイズに合うラチェットレンチを使用する必要があります。クランプを締める場合には17×21のサイズがおすすめです。
固定ベース
固定ベースは足場の一番下に用いる資材で、高さ調節と支柱の役割を果たしてくれるためより安全性が高くなる資材です。
フックボルト
フックボルトは波板は安全鋼板を単管パイプに固定する資材です。クランプと同じでナットがついているためナットを締め付けて止めるため、ラチェットレンチが必要になります。
サイズはM6が一般的ですが、販売会社によっては要望に合わせた寸法で作ってくれる所も有ります。
足場材の単管クランプまとめ
足場材の単管クランプについて解説してきましたが、単管クランプは5種類あり、直交型や自在型など用途によって使い分ける必要が有ります。
単管クランプに必要な資材や道具があり、ないと作業ができないのでそろえておく必要があります。現場作業にあった単管クランプや単管パイプを使うことで安全な作業が行えるので、参考にして足場材を購入してください。